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アウェー戦の醍醐味。 Valencia vs CFC in CL Q-Fin 2nd Leg

Kick Offの1時間ほど前、すでに人だかりのスタジアム正面を足早に抜け、早々にスタジアム内に入ります。スリなり、混乱なりに巻き込まれぬためには、おそらくこれが一番良い方法。
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レトロな屋根のMestalla。
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そして、予想通り、Bluesサポに割り当てられたのは、ミラノのSan Siroをはるかに凌ぐ急傾斜の3階席。
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混乱が生じたら、転げ落ちる人が出るでしょうね、とネガティブ思考…。実際、先週のローマでもセビージャでも警官が過剰な行動をとったことは否定できないでしょうし、ここでも、ものものしい警官の数。彼らが暴れ出したら逃げ場はありません。幸いなことに、イースター休みのせいか、カップル、家族連れも多く比較的穏和な雰囲気のサポが多いのが安心材料。

試合。

バレンシア・オレンジに染まるスタジアム。
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前半は、"rubbish"。

この一言で片付けてしまいたい、Bluesサポにとっては、どうしようもない展開。パスの出しどころなく、後ろでごちょごちょ回し、サイドに回しても、前に出せずに、下げる、下げているうちに、Valenciaの早いプレッシャーとそのサポのブーイングに慌てて、ミスを犯すBlues。このレベルでもそうなのか、と目も当てられません。

隣の席のおじいさんは、私と感覚が似ており、Bluesに愛着を持ちつつも、そのゲームのやり方に、あまり面白くないと感じている様子。FWはロングボールを待っているだけ、これじゃ点取れないし、退屈だ、とか、シェバがいいところに開いていてもパスが出てこない、こんなシーンは何度も見たよ、と。少なくとも私の2倍はありそうな年齢のおじいさんと、普通にサッカー談義ができてしまうというのは、この国ならでは。

Bluesは、あっさりと先制を許し、2点、3点入ってもおかしくなかった展開。1-0で良かったと思いながらも、半ば諦めムード。それよりも、この雰囲気では、Bluesサポのフラストレーションは溜まる一方。いつ、暴れだすか、いつ、勇気ある(!?)撤退をするのが得策か、を考え始めていました。

後半。

分かりやすい形で、2つの変化がありました。1つは、前半いいところのまるでなかった右SBのディアラを下げ、そこにエッシェンを下げ、Jコールを入れた選手交代。もう1つは、4-4-2から、4-3-3へのシステム変更。昨シーズンまでのBluesはこのシステムを基本としていたのですが、今シーズンは滅多に採用してこなかったものです。

元々エッシェンの右SBは、身体能力の高さ、運動量から、適性があると感じていました。そして、アーセナル戦でのあの驚異的なゴール。これに、今シーズンのCBなどの経験で、組織としてのDF感覚が身に付いたでしょうし、世界屈指の右SBになり得る存在であると思います。

そして、1つのサプライズはJコールの効用。ロッベンのような突破力はないものの、数試合前に比べてはるかに運動量も豊富。中に入ってトップ下のような働きもこなし、中盤のバランスが格段に良くなったように感じました。

結果として生じたこと。前半とは異なり、2ndボールをほとんど支配。1タッチのプレーが面白いようにつながります。今シーズン眺めた試合で一番面白いと思えるサッカーに変化。当然、Bluesサポのボルテージも上がります。

シェバが押し込んで同点。そして、Bluesサポの歓喜。静まりかえるオレンジのサポ。
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その後もドログバのシュート。バラックのヘッドと、いつ決勝ゴールが生まれるか。Bluesサポは騒ぎ、合唱を続けます。
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時計が90分をさしたその時、エッシェンの突破、そして、カニサレスの左手をかすめてゴールネットを揺らした針の穴を通すようなシュート。

シャツを脱ぎだして、振り回す興奮のBluesサポ。私も前後左右のサポと(誰か知りませんが…。)ハグ。言葉は要りません。
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試合後、歓喜のスタンドに挨拶にやってくるBlues。
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さて、すっかり、Valenciaサポがいなくなり、横断幕も撤収にかかったスタジアムで。
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Bluesサポの興奮の夜は続きます。
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なぜか。今出ていくと危ないから…。試合終了から1時間前後、そのまま居残り。しかし、彼らはこういうときでも、楽しみ方を知っています。スタジアムから出してくれないことにいらいらする雰囲気はまるでありません。とりあえず歌います。そして、誰かが飛ばした紙飛行機。風に乗って上手に飛んでいくと、全員がそれを見守り、ピッチに着陸すると拍手喝采。。。

選手達も引きあげてだいぶ経った頃。最後にモウリーニョがもう一度出てきて、Bluesサポに向かって大きなガッツポーズ。

だから、彼は愛されているのでしょうね。

  by gentlemandinner | 2007-04-10 22:17 | football

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