<   2007年 12月 ( 20 )   > この月の画像一覧

 

オペラと花火で祝う大晦日。

2007年最後の1日となった今日も、師走のLondonを貧乏性気味にあちこちと歩き回る。

Green Parkの駅を出てすぐ、映画「ノッティングヒルの恋人」でも御馴染みのリッツ。
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ピカデリー・アーケードと赤絨毯が敷かれたバーリントン・アーケードはセンス良く飾られている。アンティークや、英国の紳士靴メーカーが軒を連ねる魅力的なアーケードである。
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さらにピカデリー・サーカスに向って歩くと、裏手に細い通り、Savile Rowがある。
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老舗のテーラーが並ぶこの通りは、「背広」の語源となった場所である(「サビル・ロウ」→「セビロ」)。敷居が高く、フル・オーダーしか受け付けないような店も多い。ここでハンドメイドのフル・オーダーを頼めば、1着あたり最低でも3000ポンドを要するという。「折角だから、1着くらい…。」というわけにはいかない。
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さて、今日もコベント・ガーデンまでやってきた。ツリーは置かれていないが、綺麗なイルミネーションで飾られている。
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そして、2度目のオペラ鑑賞は、Royal Opera HouseでのGioachino Antonio Rossini作曲による"La Cenerentola"ということになった。
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童話シンデレラを元にした作品であるが、馬車やガラスの靴は登場しない。やはり音楽は素晴らしいのだが、今回も現代劇風の舞台模様…。次こそは、(勝手な)イメージ通りの重厚感ある舞台を眺めたいのだが、そもそもこれが普通なのだろうか…。

オペラ鑑賞後は、昨年は日本のテレビを通して眺めたテムズ川での花火を見るべく、南下。噂には聞いていたが、物凄い人の海。程度の差こそあれ、総じて酔っ払っており、騒ぎまわっている若者もいれば、些かレイシャルな言葉を発する連中もいる。冷たい雨の降る中、警察を含めておしくらまんじゅう状態になっている所もそこかしこに。一言で言えば、「無秩序」だ。
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ロンドンアイの目の前ですさまじい量の花火が上がり、あっという間に2008年に突入した。

何だか、不思議な年明けだ。
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  by gentlemandinner | 2007-12-31 23:57 | london life

Somerset House。

Londonで迎える初めての年末。クリスマス後もイルミネーションの残るLondonの街を、Bond Streetの辺りから、トラファルガー広場を左手に眺めつつ、コベントガーデンまでやってくる。トラファルガー広場のツリーは第2次世界大戦中に英国に助けられたオスロ市から毎年贈られているものらしい。
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そして、今日の一番の目的は、テムズ川の河畔Strandに建てられたSomerset Houseでのスケーティングである。
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先日のTower of Londonでのそれに飽きたらず、やはり、最も人気の高いこの場所のリンクを楽しみたくなってしまった。Somerset Houseは、元々16世紀に建てられたエドワード6世の叔父に当たるサマセット公爵の宮殿であり、現在は、印象派の絵画を所蔵するコートールド・ギャラリー等、幾つかの美術館がその中にある。そして、口の字型をしたこの建物の中庭に設置されるアイスリンクが、そこに合わせて設置されるツリーと共に、Londonの冬の風物詩の1つとなっている。

宝飾ブランドTiffany & Co.がスポンサーとなっているためか、アイスリンクは水色のTiffany色に照らされていて美しい。が、その周りに立つ炎の演出や、大音量でかかる音楽のアレンジが、その風情を些か壊してはいないだろうか…。
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  by gentlemandinner | 2007-12-30 23:14 | london life

Chelsea 2-1 New Castle         -25-

Londonから戻った翌日。とりあえず、出掛ける先は、やはりStamford Bridgeか。

気付けばまた怪我人リストに名前がずらずらと並ぶようになっている。しかし、それよりも今日は中盤のバランスの悪さに尽きる。特に後半に入り、それが際立った。セカンドボールを拾えない、意図を感じない「通ったらラッキー。」といった感覚のパスの多さ、ミス。

全てがかみ合っていない。そんなゲームだった。

それでも勝ちを拾うのが、ある意味Bluesらしいのか。ひとまず胸を撫で下ろす。
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Chelsea: Hilario, Belletti, Alex, Ben-Haim, Bridge, Essien, Obi, Ballack (Sinclair 76), Wright-Phillips (Sidwell 90), Joe Cole (Pizarro 65), Kalou.
Subs Not Used: Taylor, Ferreira.
Booked: Alex.
Goals: Essien 29, Kalou 87.

Newcastle: Given, Beye, Taylor, Cacapa, N'Zogbia, Milner, Butt, Faye, Smith (Rozehnal 70), Duff (Viduka 89), Martins (Owen 74).
Subs Not Used: Harper, Emre.
Booked: Faye, Given.
Goals: Butt 56.

Venue: Stamford Bridge
Att: 41,751
Ref: Mike Riley (Yorkshire).
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  by gentlemandinner | 2007-12-29 23:50 | football

個性的な街。 in Perugia

Perugiaの街が、広く日本に知られることとなったのは、恐らくは中田英寿氏がこの街のクラブに移籍し、活躍したことによる部分が大きいだろう。とはいえ、私自身は、その事実により、街の存在自体は認識しつつも、この街がどんな街であるかはほとんど知らなかった。今回も、ウンブリアを周る拠点としての立地の良さと、Londonとの間に直行便の行き来があるという交通の便が大いに魅力的であったため、滞在を決めたに過ぎない。

が、ウンブリアに苦労して移動してきた初日の夜、Assisiを観光して戻ってきた夕方、そして最終日の今日の朝、と短い時間で細切れに散策して、そこに見受けられる個性的なこの街の姿に、不思議な魅力を感じたので、ここにまとめて紹介しておきたい。

エトルリアの時代に起源を持つこの街の歴史は古く、街の中心である11月4日広場には、大噴水を中心にゴシック建築を代表するプリオーリ宮や大聖堂が、淡いピンクに微かに彩られながらも堂々と立ち並ぶ。
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そして、現在の街の地下には、その昔のPerugiaの面影を見ることができる。現在の街は古い時代の街の上に建てられたそうだ。
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街は、幾つもの丘の上に存在し、従って、入り組んだ迷路のような路地、坂が多く、平面的な地図を片手に歩き回っても、その街の全貌を把握することは結局できなかった。
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坂の半ばで緩い階段に変化し、水を引くための水道として造られた通りが入り組むアッピア通りは、その典型とも言えるだろう。
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見下ろす先に、市民グラウンドのようなものが見られる。中田英寿氏が、欧州での輝かしいキャリアをスタートさせたピッチらしい。Juveを相手に、2ゴール。イタリア国民の度肝を抜いたデビュー戦が懐かしい。
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手作りの旅の試行錯誤、出会い、懐かしいもの、新たな発見、様々な感動があって、やめられない。Orvietoの白とアントニオに薦められたサグランティーノを片手にLondonに戻る。初めてLondonで迎える年末年始が楽しみだ。
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  by gentlemandinner | 2007-12-28 23:34 | travel

Keep in Touch。 in Todi, Monte Farco

ロンドン大学のLL.M.のコースに通った1年で得られた大切なものの1つに、国籍や習慣、文化等、様々なバックグラウンドを持つ友人を作ることができたことが挙げられる。

今回、イタリア人の友人にウンブリアの旅を勧めてもらい、比較的密に連絡をとってきた。そして、昨日、モバイルで彼から貰った指示は、「昼頃、Todiに着くから、そこでランチでもしよう。」の一言。英語もままならないホテルのフロントに尋ね、なんとか、ウンブリア中央鉄道で1時間、そこからバスで辿り着けることを教えて頂いた。
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降り立ったTodiの駅には、何故か怪しげなミリタリーショップがある以外、何もない…。バスに乗り、やって来た丘の上のTodiという街。今日も、坂を上るのが大変そうである。
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彼が到着するという昼過ぎまでに、この小さな丘の上の街を散策する。
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一通りの散策を終えて、友人を待ちながらのんびりと過ごす。
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イタリアでしばしば目に付くサンタクロース。壁を梯子で登る姿が愛らしい。
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そして、街の広場で、彼女を連れてやってきたガットゥーゾ似の友人と再会。帰りのバスの時間やら、電車の時間やら、逃すと数時間待たされるこの地域。有難いことに今日は、彼が周辺を案内してくれるという。そんなわけで、ゆっくりと、まずは腹ごしらえ。彼の勧めに従って、サグランティーノという美味しい赤ワインを頂き、ウンブリアのサラミやトリュフのパスタをたいらげる。

久しぶりに顔を合わせて、近況やらこの辺りの街のことやら、とりとめもないことを語り合った。食事を共にした彼女は、Perugiaの出身だったので、ふと抱いた疑問をぶつけてみたりもした。「あの市民運動場のような施設は、Nakataがプレーしたスタジアムではないよね?」と…。彼女は、「今はSerie Aじゃないの。彼は素晴らしかった。」と。「彼がずっと居てくれたら良かったのに。」とでも言いたげに語る彼女の言葉に、何となく嬉しさを覚えた。
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ランチ後には、近くのMonte Farcoという街に車で連れて行って貰う。本当に小さな街だが、この地域のワインを置くエノテカ(日本人には、高級イタリア料理店を想起させるこの名前も、この国ではワインショップという意味に過ぎないらしい。)には、棚一杯のボトルが並ぶ。
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Perugiaに戻り、「いずれ日本を訪れたい。」という彼らに対し、「その際には、必ず連絡くれよな。」と約束して別れた。
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それにしても、片田舎の小さな街で、簡単な約束で待ち合わせることができてしまう。"Keep in touch!"と言いつつも、インターネットやモバイルといったツールがなかった時代には、どれだけの人の繋がりが風化していったことだろう。
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  by gentlemandinner | 2007-12-27 23:53 | travel

安らぎの街。 in Assisi

ウンブリア地方で最も世界的に名の知れたる街は、ここAssisiではなかろうか。フランシスコ会の創設者であるカトリックの修道士、聖フランチェスコが生まれ、眠る街として知られ、そのために、巡礼地として今も訪れる信者が絶えないと聞く。

Perugiaから電車で30分ほどのAssisiの駅から、観光客をすし詰めに乗せたバスが走り出すと、ほどなく丘の中腹に広がるAssisiの街が見えてくる。
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中でも、丘の上から突き出すように建てられ、とりわけ存在感を示しているのが、聖フランチェスコ教会である。その傍らでバスを降り、ミサの行われている教会に立ち寄る。こうした厳かな場に身を置いてみると、教徒でなくとも自然と心洗われる感じがした。

この教会は2層の構造を有し、この街に数ある教会の中でも圧倒的なスケールを持ち、脇からはその堂々たる姿を眺めることができる。一方、それが意図されて作られたものかは分からないが、正面から眺めてみると、片田舎の丘の上にひっそりとたたずむ小さな教会のようにも見える。
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聖フランチェスコ教会を後にし、小さな街を散策する。すっかり観光地化されてはいるのだが、古い街の姿は見事に保存され、その中に数多くの宗教施設が存在する。街の通りは清潔で自然と心が休まる街である。
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丘の上の方から街を見下ろす城塞まで登ってみると、聖フランチェスコ教会の向こうにウンブリアの広い平原を見渡すことができ、Assisiの巡礼地としての位置付けと相俟って、どこか厳かな気分にさえ、させてくれる。
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Perugiaの街に早めに戻る選択もあったが、この心洗われる街にてゆっくりと食事をとることにして、今日の散策を終えた。

チーズと卵をオーブンで焼いたようなもの。この地方で採られるトリュフを食べてみたくて1皿目に選択。
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メインは、ラムのグリル。
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いずれも文句なく美味いと言えるものだった(メニューは読めず、説明も受けられなかったが…。)。
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  by gentlemandinner | 2007-12-26 22:15 | travel

ウンブリアへ。 in Arezzo, Orvieto

キリスト教圏の人々にとって、今日という日は故郷に帰って家族と過ごすのが常識。事務所でクリスマス休暇の過ごし方を訪ねても、総じて同じ答えが返ってくる。そんな中、「去年はLyonで風邪をひいていたっけ」、などと思いながら、今年もまた気ままな旅を続けている。

さて、今日は、3日間拠点としたFirenzeを離れて、ウンブリアの州都Perugiaに向う。Firenzeの駅から鉄道を使って、途中Arezzoという街で途中下車して寄り道する。ここは、ロベルト・ベニーニの"Life is Beautiful"の舞台となった街である。何か特別に目を引くものがあるわけでもなく、今日はクリスマスとあって、教会を除けば街中は一際ひっそりとしている。そんな街をぶらぶらしてみるのも悪くはない。
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「聖十字架の伝説」で飾られるサン・フランチェスコ教会。25日の今日はもちろん見学不可、ということで、残念ながら目にすることはできなかった。未完成のまま残されたファサードが、素朴で、却って印象的でもある。
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駅に戻ると、案の定、2時間半ほどPerugiaに辿り着く電車がない。待ちぼうけ、ということでもよかったが、丁度良いタイミングで、Perugia滞在中に訪れようと考えていた街に向う電車を発見したので、ツーリストオフィスで今日中にPerugiaに辿り着けることを確認して乗り込む。それにしても、この辺りは、駅ですら英語が通用することを期待するのは難しい。クリスマスにもかかわらず開けておいてくれたツーリストオフィスに感謝する。

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ArezzoからRomeに向うICで1時間半ほど。ウンブリアの平原にぽつんとたたずむOrvietoの駅に着く。街の中心は、駅の目の前にあるケーブルカーで登った切り立った崖の上にある。
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その城壁からはウンブリアのやはり美しい丘陵が眺められる。
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街の雰囲気は、中世さながらの古い街並みという期待は裏切られたのであるが…。
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一方で、この街のドゥオモのスケールと美しさは、良い意味でその期待を裏切ってくれた。13世紀の終わりに建設が始められ、17世紀初めまでかかってようやく完成したというドゥオモのファサードは黄金色にまぶしくもあり、モザイクで彩られ、そして繊細で美しい。
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ちなみにこの街には、ドゥオモと並び有名なもの、白ワインがあったのだが、うっかり賞味するのを忘れてしまった。そのことに気付いたのはOrvietoからPerugiaに向う電車の中。どこかで絶対味わう、と誓う…。

さて、OrvietoからPerugiaへは、Firenze方面に一旦引き返し、Cortonaという、辺りに何も見当たらない駅で乗り換えることを要する。かつて7年前に鉄道でイタリアを旅したときには30分、1時間と遅れるのが当然だった記憶があるが、現在は比較的時間通りに動いているように感じる。というわけで、乗り換え自体はすんなりいった。が、私の目指すホテル近くのPerugia St. Annaという駅はどうやら幹線鉄道の駅ではなく、ウンブリア中央鉄道なるローカル線の駅であることに気付く。加えて、幹線路線にPerugiaと名の付く駅が3つもあり、どこで降りるべきか皆目見当がつかなくなってしまった。

已む無く検札に回ってきた車掌に地図を見せ、あーだこーだと何とか意図を伝えようとする(もちろん英語は通じない。)。何とか、「Perugia Ponte San Giobanniなる駅で乗り換えよ。」という答えを得てほっと一息。「こうしたサバイバル能力だけは上がったかな。」と自己満足に浸ったのもつかの間、Perugiaの駅を出て、列車は街の比較的栄えた雰囲気から離れ、どんどん自然たっぷりな中へ走っていくではないか…。指示通り、San Giobanniの駅で降り、掲示板で確認してみると、間違ってはいないが2時間半待ち…。結局、1時間後にやってきた電車で一駅引き返し、クリスマスにかかわらず客待ちしてくれていたタクシーに感謝しつつ、ようやく辿り着くことができた。
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聖夜のPerugiaをほんの少し散策して、安堵のクリスマスディナーと洒落込む。
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  by gentlemandinner | 2007-12-25 23:24 | travel

時間が止まった街。 in Siena, San Gimignano

Firenze近郊の街として以前から訪れたいと思っていた2つの街に足を運ぶ。電車に乗り、トスカーナの田園地帯を抜けて1時間半ほどいくと、Sienaの街に着く。ここは12世紀に自治都市として栄えた古い街並みが残り、日本からの観光客も多く訪れる街として知られている。

Firenze近郊にありながら、教皇派が優勢であったFirenzeとは異なり、皇帝派が実権を握り、シエナ派と呼ばれる、より中世的、神秘的な藝術が独自に確立するなど、Firenzeとは様々なところにおいて一線を画してきたと言われている。

ひとたびSienaの街に入ると、街全体の赤茶けた雰囲気に、中世の古いイタリアに浸るような感覚に陥り、心躍るのを感じる。こういった素朴な街が好きだ。
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街の中心にあるカンポ広場は、美しい扇形をしており、その正面に立つマンジャの塔は、高さ102メートル、階段は500段を超えるという。
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期待空しくリフトなどは設置されておらず、覚悟を決めて昇る。幸いにして、昇っている最中には外も下もほとんど見えないので足がすくむ思いをすることはない。頂上に辿り着けば、やはりご褒美が待っている。街の古い屋根瓦の連なりもさることながら、些か靄のかかった柔らかな波を打ったトスカーナの田園風景に癒される。
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塔を下りて、併設された美術館にそのまま入る気力なく、広場のカフェで一休み。広場を目の前にして、何も考えずにのんびり座る。こうした現実感に欠ける時間に幸せを感じる。

市立美術館は、シエナ派の絵画に溢れており、その特徴などは、しっかり勉強してくるべきだったと思うが、見事なフレスコ画の「荘厳の聖母」などに、素直に感動を覚えた。

美術館を出て少し歩くと、この街のドゥオモが姿を見せる。このドゥオモもまたそのファサードの美しさに息をのむ。
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ドゥオモ内部の祭壇や、併設されたピコローミニ家の図書館なるものに描かれた鮮やかなフレスコ画など、感じ入るものが多く、思いがけず長居してしまった。
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期待が大きいと、物足りなさを感じることもままあるが、この街はそれに違わぬ素敵な街だったと後ろ髪をひかれつつ、最後にドゥオモ付属美術館からの展望を楽しんで街を後にした。
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SienaからFirenzeの方面に戻ること30分。小さなPoggibonsiという聞いたこともない駅で下車。そこからバスで揺られること20分ほど。San Gimignanoに着く。塔の立ち並ぶ街として知られるこの街には、かつて富の象徴として競って建てられたという塔が、現在も14残る。

街には、新規さを感じるものは何一つないといっても過言ではないだろう。
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街の広場に出れば、何本もの塔が煙突のように立ち並び、異様な存在感を示している。
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小さい街の散策をひとしきり終えて、一軒のワインバーに腰をおろす。
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メインストリートに軒を連ねるワインとサラミの店が気になり、味わってみようと思った次第である。サラミとチーズを頂きながら、この街周辺のワインSottoboscoを喉に通す。
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しみじみと今日訪れた、時間が止まっているかのような2つの街を思い返しつつ、Firenzeに戻った。
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  by gentlemandinner | 2007-12-24 22:21 | travel

冷静と情熱!? in Firenze

夜が明けて、リピートされる目覚ましと格闘の末、うっかり完全な二度寝に入ってしまい、予定していた遠出を断念。Firenzeの街を散策することにする。今回は2度目のFirenzeとあって、気ままにぶらぶらすることにした。

しとしと雨が落ちてくるのは、自然と歩みが遅くなって、却ってそぞろ歩きには良い(ということにする・・・。)。そして、このどんよりした空気がこの街の雰囲気にはしっくりくると、無理矢理自己満足することにする。

昨晩と同じく、この街の好きなルートを歩き、ドゥオモからシニョーリ広場、ウフィッツィ美術館を抜け、ポンテベッキオを眺める。
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アルノ川の対岸を少し行くとピッティ宮が堂々と存在する。
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ここは、元々は、この街の大商人が建てた私邸で、その後、歴代のトスカーナ大公が居宅としたところだという。そして現在は、2階がパラティーナ美術館となっており、かつての大公らのコレクションを眺めることができる。このコレクションが並みのものではない。ラファエロやテッツァーニの作品がこれでもかと言わんばかりに所狭しと並び、宗教がの良し悪しが分からない私ですら、ひきつけられるものがある。

ピッティ宮を後にして、次に見たいものと言えば、アルノ川の対岸から眺めるFirenzeの街並みである。長い坂を上って、ベルヴェデール要塞までくると、靄の中、屋根瓦の広がりの中に存在感を示すドゥオモが見られる。霞んでいるのが残念といえば残念であるが、この風景は大好きだ。
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要塞の裏手に見られるトスカーナの緩やかな曲線の美しさにも癒される。
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そして、クリスマス色に彩られたカルツァイウォーリ通りにて、一軒のグラブ専門店に惹かれて立ち寄る。Firenzeといえば革製品で有名。これならば、機内持込の手荷物たる愛用のノースフェイスにも押し込める、と、自らのクリスマスプレゼントなどを購入…。
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ささやかな満足に浸りつつ、一旦ドゥオモまで戻ってきたところで、ふと見慣れた顔の2人を発見する。London留学中の弁護士仲間で、今朝Romeに入って、日帰りでFirenzeにやって来たという。Firenzeと言えば、ドゥオモではあるが、お互いにここに来ていることは知らず、私は本来ならSienaに行っていたはずで、彼らも思い立って今朝決めてここにやってきたという、全くの偶然であった。シチュエーションは全く異なるが、ふと、「冷静と情熱」の再会を思い出すこととなった。

丁度昼下がりということもあって、ランチを共にさせてもらうことにし、トスカーナの名物三品をシェアすることに。

Ribollita。昨晩にも食べたものであるが、これはやはり旨い。
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Anitipasto Tosacano。要は数種のサラミの盛り合わせ。塩気がきつ過ぎずワインに合う。
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Bistecca alla Fiorentina。
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ミニマム600グラムからという、分厚いTボーン・ステーキである。レアの焼き具合ながら表面は香ばしく焼き上がっていて美味い。イギリスのスコティッシュ・ビーフもそうであるが、日本の肉のように柔らかくはないけれど、肉の味や香りがしっかりしていて、こちらの肉は美味いと感じる。

食事を終え、目的が一致したので、さらにお邪魔虫を続け、ウフィッツィ美術館に向う。ここは、これまで訪れたことのある美術館の中で、個人的には最も好きな美術館の1つである。ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」もいいが、「春」の方が特に好きかな、と思う。

最後にガリレオやミケランジェロらが眠るサンタクローチェ教会を訪れるも、時間切れで中に入ることは許されず。
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Romeに帰る友達を駅で見送り、今日の散策を終えた。
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  by gentlemandinner | 2007-12-23 23:21 | travel

絵になる夜。 in Firenze

当の目的のFirenzeに着いたときには日もすっかり暮れていた。ホテルのチェックインを済ませ、夕食がてら街に出るとクリスマス前のマーケットでは革製品を中心に様々なものが売られ、賑わいをみせていた。
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マーケットを抜けると、この街のドゥオモが姿を見せる。
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Firenzeのドゥオモは、狭い広場に立ち、周りの建物が近接していることから、傍らに近づいて始めて、その堂々たる姿を前にすることになる。そのスケールに加えて、刻み込まれた装飾の繊細さも相俟って、見るものを圧倒する。
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ドゥオモを過ぎて、センスの良いイルミネーションに照らされる通りを抜けると、幻想的に彫像が立ち並ぶシンヨーリ広場に出る。
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そして、その奥にウィッツィフィ美術館が在る。ここは滞在中に是非とももう一度見学したい美術館である。
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アルノ川に出ると、手の出し難い宝飾品店が立ち並ぶポンテベッキオの輝きが眺められる。
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絵になる街の夜の散策もほどほどにトスカーナ料理を味わうことにする。

過去の経験上、ディナーにプリモピアットで終わりにすると、変な顔をされるので、今日はプリモピアットにRibollitaという煮込みスープ、メインの2皿目を軽めのエビのトマトソースのリゾット風のものという選択をする。
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やはり、この街、好きだな、としみじみ想い、眠りにつく。
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  by gentlemandinner | 2007-12-22 23:35 | travel

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