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ワインと食と音楽。

帰国後ようやく聴きに行った初のコンサートは、Krystian Zimermanの日本での20年ぶりの協奏曲。彼の故郷であるPolandの作曲家Lutstawskiが彼のために作ったというPiano Concertoだった。

感想と言えば、Londonで聴いた何というか彼の透明感のある心に響くような音が生かされていなかった。その後の、BeethovenのSymphony No.5がそれなりだったことを考えると、オケの練習不足だったのだろうか。偉そうにモノを言える立場でもないけれど、正直なところ消化不良気味。来春のソロリサイタルに足を運びたいと固く決意した。

ワインと食。最近はまっているのが白ワインのMontrachet。DRCのMontrachetはさすがに飲んだことがないが、このワインを飲むと、chardonnayという葡萄の凄さを改めて感じる。Champagneのblanc de blanc、Chablis、Montrachet、いずれもchardonnayから造られる白ワインであって、爽やかな、軽やかな飲み心地の良さを持ち合わせていながら、それぞれの個性がしっかりとしていて、全く別物のワイン。

僕がMontrachetを好きだと思うのは、そんな爽やかさと軽やかさというchardonnayの共通点もさることながら、oakyと表現される樽香である。Bourgogneの赤のためのグラスに似た形状のワイングラスに口を近づけた時に漂ってくる香り、口をつけたときの香りが何とも言えず、嫌味なく入ってきて、ふわーっと広がってくる。Islands moltに分類されるsingle moltの程よいピートの香りが好きな僕にはすんなりと受け入れられる心地の良い香りである。

そして、誘って頂いたランチは、ワインのマーケティングをされている方、金融関係の社長さん、お医者さんとの、Montrachetランチなるものだった。造り手の代表者がBourgogneから、場となったホテルの料理長が香港からいらしていたり、ちょっとしたインターナショナルなランチ。食事は造り手であるLeflaiveのChablisとPuligny、Chassagne、Batardの各Montrachetに合わせたもので、満足しないはずもないものだった。

束の間の休息でした。
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  by gentlemandinner | 2008-11-25 00:52 | tokyo life

旅と食とLondon。

久々に、そして、今回は旅行者として訪れたLondon。

旅をするとき、主にはその地の街並みや文化的催しを期待して訪れるのだが、それと共に、旅を楽しませてくれる大きな1つの要素にその地の食と酒というものが欠かせない。

残念ながら、それがLondonという街ではあまり期待できない。

この街で暮らす多くの日本人だけでなく、東京に暮らすイギリス人の友人達にとっても、「外食は日本が素晴らしい。」というのが共通の認識だろう。確かに、久しぶりに日本に帰ってみると、和食に限らず、フレンチ、イタリアン、B級グルメ、何をとっても、どんな店に入ってみても、最低限のクオリティを維持しているし、ハズレがない。美味しいと言われる現地のイタリアンであっても、やっぱり東京のイタリアンが美味しいと感じる。日本人好みとか、そういうことを抜きにしてもやはり、東京のイタリアンが一番美味しいと思う。

そして、、、。

少なくとも出てきた瞬間に食欲が吹き飛んでしまうようなひどいものが出てくるようなことはない。ここに、コストパフォーマンスという要素が入ってくればさらに日本の外食産業の素晴らしさが際立つことになる。

一方で、Londonでの外食は、期待値が低いからこその特別感や発見があって面白い。中華街は決して美味いとは思わないが、バングラディシュ人街やOld Streetのベトナム人街では、コスト込みでマルが付けられるし、FarringtonにあるParisのワインバーを想起させるブラッセリーでは、シャンパーニュやワインと鴨料理のマリアージュが絶品と言える。いずれも友人に連れていってもらったのであるが、共通するのは「Londonでもこういうものが食べられるんだ。」という驚き。

翻って、東京では、期待値以前にスタンダード基準が高く、却って感動と言うものが薄い。元来美味しいものには目が無いので、美味しいと薦められ、あるいは誘って頂いて出掛けたりしているけれど。確かに素直に美味しいと実感するが、期待の範囲内であることが多い。また、お気に入りだったレストランがミシュランの星がついたために予約が取り難くなっていたりして残念に思うこともある。

ヨーロッパで星のついたレストランに何度も行ったわけではないが、現地での星はなんと言うか、特別なのだ。日本のレストランは、それに照らしてみて、確かに多くのレストランに星がついて不思議ではないし、世界で一番多くの星を得た国であることも当然だと思うのだが、その基準に達しているはずのレストランはそれ以外にも数多い。そこの差はそんなに大きなものではないはずだ。

などと、今回も食に対する期待なく出かけた街であったが、PiccadillyのOyster Barは、「どうしてサンドウィッチ、ローストビーフ、挙句はfish&chipsばかりを食べているイギリス人が生牡蠣を意外と好んで食べるのか?」という疑問を感じながらも、雰囲気の良い気さくなvenueで、昼間から美味しいワインを楽しめたし、最近リニューアルしたばかりのMayfairにある老舗ホテルのフレンチは、数年のうちに星を獲得するであろう、味、雰囲気、サービスの揃った素晴らしいレストランだった。

と、まあこんな感想も、訪問者という立場で訪れたからこそなのだろうが…。
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  by gentlemandinner | 2008-11-01 17:57 | london life

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